大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和26(れ)2237 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人の上告趣意は末尾に添えた書面記載のとおりである。

論旨第一点について。

所論は結局事実誤認の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由にあたらない。

同第二点について。

原判決は被告人を本件業務上横領の共同正犯として処断しているのであるから所

論は既にその前提において当らないばかりでなく、憲法三七条に所謂「公平な裁判

所の裁判」というのは裁判所の組織や権限が偏頗や不公平のおそれのない裁判所の

裁判を指すのであつて、個々の具体的裁判における量刑の当否のごときを指すもの

でないことは当裁判所の屡々判例とするところである(昭和二二年(れ)四八号同

二三年五月二六日大法廷判決参照)から論旨の理由のないこと明らかである。なお

本件について記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて刑訴施行法三条の二刑訴四〇八条に従い全裁判官一致の意見で、主文のと

おり判決する。

昭和二七年二月五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!